アウトドアで要注意の危険生物まとめ 山の中編
アウトドアで要注意の危険生物まとめ 山の中編
今日ヤフーでニュースを見てみたら、福岡県糸島市の二見ヶ浦海岸で猛毒のヒョウモンダコが発見されたというニュースがありました。
これから少しずつ暖かくなり、アウトドアに出かける方も多いかと思いますので、今回は山など陸地に生息する危険生物(猛毒etc.)をいくつかまとめてみます。
熊
まず山の危険生物と聞いて真っ先に思い付くのが熊ではないでしょうか。
ツキノワグマ、ヒグマが日本で見かける熊で、ヒグマは北海道、ツキノワグマは本州に生息しています。
熊対策でまず大事なのが、クマに遭遇しないこと。 そのためには鈴やラジオなどを鳴らし「人間がここにいますよ~」ということをアピールすれば自分から逃げていきます。
それでも万が一出会ってしまった場合は、決して背中を見せず、音を立てずにゆっくり後ずさりしましょう。 よく言われる「死んだふり」は逆効果なので、間違ってもやらないように。
また子熊を発見した場合は近くに親がいる可能性が高いです。 子を守るために本気で襲い掛かってきますので見つけても無視してその場から立ち去りましょう。
ヘビ
クマと同じくらい危険なのがヘビ。
日本にはヤマカガシ、マムシなどが生息しているほか、沖縄にのみ生息しているハブもいます。
クマと同じく、威嚇するポーズを見かけたらちょっかいをかけずに無視するべき。 またマムシは熱にも反応するので、肌は露出せず長ズボンをはきましょう。
マムシとハブの毒はよく似ており、毒を注入されると噛まれた部分が激しく痛み腫れ、皮下出血、吐き気、唇の痺れといった症状が出ます。
ヤマカガシの毒は遅効性で、20分~数時間かけて血尿、血便、全体的な皮下出血、腎臓の機能障害などが現れます。
もし噛まれてしまった場合はとにかく安静にし、できるだけ早く最寄りの医療機関に駆け込みましょう。
毒を吸い出す応急処置もありますが、これは市販の吸引器を使うべきで、口で吸い出すのは毒を飲み込む危険があるのでやらない方が無難でしょう。
イノシシ
続いて熊と並び山の動物としておなじみのイノシシ。
イノシシ、中でも二ホンイノシシは本州と四国と九州に生息しています。
警戒心が強く臆病な性格ですが、ひとたび怒れば猪突猛進の言葉どおりまっすぐに突っ込んできます。 雄の牙は大人でも致命傷を与えるほど鋭く、雌の噛みつきは骨をも砕きます。
こちらもクマと同じく遭遇したら、背中を見せずゆっくりと退散しましょう。 クマと違い木に登れないので木に登ってやり過ごすのも有効
スズメバチ
夏から秋にかけて活発化するのがこのスズメバチ。
アゴでカチカチ鳴らす音がしたら「巣が近いぞ」と警告している合図。 体勢を低くしてゆっくりと巣から離れましょう。
また黒い動くものを見ると天敵のクマだと認識して襲い掛かって来るので、蜂が活動する時期は白い服を着ましょう。
ヘビのと時と同じく刺されたらすぐに救急車を呼びましょう。 その前に毒を手で絞り出し、流水で洗い流す応急処置もお忘れなく。 ポイズンリムーバーがあればそれを使うのも効果的です。
ブユ(ブヨ、ブト)
あまり聞き慣れない名前ですが、蚊やノミのように動物の血を吸う昆虫。
清流によく生息しており、メスが皮膚を噛み切って吸血します。
刺されると半日~1日で激しいかゆみや痛みといった症状が現れます。 稀なケースではブヨの唾液に含まれる成分によるアレルギー反応でアナフィラキシーショックを起こすこともあります
スズメバチ同様にポイズンリムーバーなどで毒を吸い出し、かゆみを抑えるステロイド系の塗り薬をぬって消毒しましょう。
かゆみや痛みがひどい場合は、早めに病院を受診しましょう。
アブ
アブは日本全国の山中に生息する昆虫。 登山口や河原でよく見かけます。
刺されたらすぐ分かるほど激しい痛みが走り、患部が腫れ上がってかゆみが生じます。
刺されたら患部を流水で洗い流してかゆみ止めの薬を塗り、ひどい場合には病院に行きましょう。
ムカデ
蜂やアブと並び毒を持つ虫といえばムカデ。
湿気のある場所を好み、枯葉の裏や朽ちた木の下にいます。
基本的に死に至るケースは少ないですが、大型のものは毒が強かったり、アナフィラキシーショックを起こす危険性もあります。
噛まれた場合は、42度ほどの温水か流水で毒を洗い流し、患部を冷やした後病院に直行してください。
ツツガムシ
なんだか聞き覚えの無い名前の虫ですが、ツツガムシは山間部や河川敷に生息するダニの一種。
この虫の恐ろしいところは刺されると「ツツガムシ病」と呼ばれる死に至る病気になる点。
ツツガムシ病はリケッチアと呼ばれる病原体が体に入り込む事で発症します。(鳥やネズミなどを経由する場合もあり)
潜伏期間は2週間ほどで、山から帰った後に微熱などの症状が続き、どこかが刺された跡がある場合にはツツガムシ病を疑った方がいいでしょう。
さいごに
気になる場合は素人判断せずにすぐに医療機関を受診してください。長袖長ズボンは基本です。山や森林に出かける際は肌の露出は極力避けることですね。