築地市場の有害物質ベンゼン・ヒ素・シアン!身体にどんな悪影響?

sakanaya

トランプ大統領就任などで最近報道されていませんでしたが、今日のニュースで、東京オリンピックに備えた移転で話題になっている豊洲市場、これまで検出されなかったベンゼン、ヒ素、シアンが検出されたことを報道していました。

どれも基準値以上検出され、このままだと豊洲市場移転問題がさらに悪化することが危惧されていますが、これら3つの有害物質はどのような物質で、なぜ危険だと言われるのでしょうか?

スポンサーリンク

ベンゼン

化学式:C6H6

ベンゼンは常温で無色の液体で、独特の香りを放つため「芳香族炭化水素」とも呼ばれます。化学式を見ていただくと分かるように、炭素原子と水素原子がそれぞれ6個ずつ結合している状態になっています。

炭素が環状、つまり六角形構造でに繋がっていて、このような構造は「ベンゼン環」と呼ばれています。(学生時代に科学で習った気がしますが・・・・・)

初めてベンゼンが発見されたのは1825年、発見したのはかの有名なファラデーです。

ベンゼンはいろいろと応用の利く物質で、ほかの物質を置換することでDDT(かつて使われていた有機塩素系の殺虫剤、農薬)につかうクロロベンゼン、防虫剤に使われるジクロロベンゼン、ペンキや接着剤に使われるトルエンなどとして利用されています。

また、映画などで「TNT」という爆薬をよく見かけますが、これもベンゼンから作られています。

2,4,6-トリニトロトルエン、略して「TNT」となります。

豊洲市場のニュースでも話題になっているように、ベンゼンには毒性があります。ベンゼンには発がん物質が含まれており、気体を吸引すると気管支炎や肺炎の危険性があります。
低濃度では倦怠感、疲労感、頭痛といった症状が現れますが、高濃度だと麻酔状態に陥り、最悪の場合死に至ります。

更にベンゼンを生産する工場で継続的に吸ったことで、白血病にかかったという事例も報告されています。

スポンサーリンク

ヒ素

元素記号:As

ヒ素とは、金属の一種で金属と非金属の中間に位置するため「半金属」に分類されます。
ガリウムやインジウムなどの他の金属と組み合わせて半導体を生み出したり、携帯電話や発光ダイオードにも利用されています。こちらも規定量以上出たため話題になっていますが、その毒性を利用し農薬や防腐剤にも利用されています。

しかし猛毒を持つことには変わりはなく、多量摂取すると嘔吐、吐き気、下痢、腹痛などの症状が出ます。
長期間かけて体内に入ると中毒症状が起こり、剥離性皮膚炎、骨髄障害、末梢性神経炎、腎不全といった症状も出ます。
実は魚介類や米、ミネラルウォーターなどの飲食品にもヒ素が含まれています。

「え!?」という声が響いていますが心配ご無用。 実はヒ素は人体にとって必要不可欠な微量必須元素の1つ。

要はほんの少しだけ摂取するだけで十分ですが、摂りすぎると毒になるということで、豊洲市場でも地下水から基準値以上のヒ素が検出されたため問題になっているんです。

シアン

最後は豊洲市場で初めて検出されたシアン。

シアン、と言ってももちろんプリンターなどで使用する色のことではなくシアン化合物のこと。

猛毒であることで有名な「青酸カリ」(シアン化カリウム)もシアン化合物の1つに含まれ、他にも青酸ガス(シアン化水素)、青酸ソーダ(シアン化ナトリウム)などがあります。主な用途は冶金やメッキ、化学薬品の材料など。

シアンは今回豊洲で検出された物質のなかでも特に猛毒。まず毒の即効性が高く、摂取して数分以内に頭痛、嘔吐、目まい、顔面紅潮、呼吸促進、頻脈といった症状が現れ始めます。

重症だと心房細動、肺水腫、けいれん、意識不明となり最悪の場合心停止で死に至ります。

身体に入ってすぐに中毒症状が出始めしかも、大量摂取で命の危険にさらされる恐ろしい毒性を持ち、「そもそも検出されてはいけない」という所からもシアン化合物の毒性の強さを物語っています。

最後に

突然出始めた豊洲市場の3つの有害物質。

何が原因で再びこれらの物質が検出されたのかはわかりませんが、(検査結果ねつ造噂の可能性もあり?)もしこの結果が真実であるならば、もう1度豊洲を安全な場所として利用できるよう何らかの対策を取ってほしいものです。

小池都知事ではなかったら今頃豊洲移転していたのかと思うと本当に恐ろしいですね。
口に入るものは特にきちんと安全を守ってほしいです。

スポンサーリンク

おすすめの広告
おすすめの広告
関連コンテンツ
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
記事下
スポンサーリンク