2016お遍路何かが違う?逆打ちの由来、衛門三郎って誰?まだ間に合うの?
四国地方に行ったら1度はやってみたいお遍路八十八か所巡り
しかし、今年のお遍路さんは一味違うことをご存知でしょうか?
実は今年2016年はうるう年の丙申(ひのえさる)。 絶好の逆打ちイヤーとなっているのです。
「逆打ちって何だ?」打つって??
あまり知られていない「逆打ち」について、そしてなぜ今年逆打ちすべきなのか?
知るとすぐに四国へ飛びたくなりますよ!
≪目次≫
四国お遍路八十八カ所の逆打ちとは何か?
お遍路の逆打ちとは簡単に言うと、通常とは逆の順番でお寺・霊場・札所を巡ること。
通常は順打ちと言われ1番札所から順番に廻っていくものですが、逆打ちの場合は最後の88番札所からスタートします。
四国八十八ヶ所霊場の全行程はおよそ1460キロ、365里におよびます。
一番札所は徳島県鳴門市の霊山寺(りょうぜんじ)
八十八番札所は香川県さぬき市の大窪寺(おおくぼじ)※通常は最後という意味で結願寺(けちがんじ)とも呼ばれています。結願・・・修行を終える最終日(八十八カ所巡り最後)
順打ちや逆打ちって何を打つ?
打つというのはお遍路では参拝するということです。「札打ち」という言葉からきています。今では紙や布の札になっていますが、元々は木の板でした。名前を書いた板をお寺の柱や軒に釘で打ち付けていくのです。あまりにたくさん板を打ち付けられてもお寺は困るのでお堂を作ったりしました。今では箱に入れていくという形になった霊場が多いです。お遍路してお参りする時には、札所に納め札(自分の名前や住所を書いた紙)を置いていきます。
逆打ちを行うと、順打ちするよりも3倍ご利益が増えると言われています。(諸説ありますが…)
さらに4年に1度のうるう年ではさらにご利益が増します。ではなぜ、閏年の逆打ちはご利益が増すのでしょうか?その謎を解くカギを持っているのが、「衛門三郎」と呼ばれる人物。
逆打ちのカギを握る「衛門三郎(えもんさぶろう)」とは誰か?
衛門三郎(えもんさぶろう)は伊予の国(現在の愛媛県)の強欲な長者(ちょうじゃ・・富裕者に対する呼称)で、情けがなく住民からの信頼も一切ない状態でした。ある時、衛門のもとに弘法大師こと空海が托鉢に現れましたが、衛門は彼の正体を知らずに追い返しました。
その後空海は合計7回、托鉢に来ましたがそのたびに衛門は追い返しました。そして8回目で、衛門は托鉢の鉢を叩き割り、以来空海は現れなくなりました。
「うるさい僧侶がいなくなってせいせいした」と思ったのもつかの間、衛門の8人の子供が次々亡くなり、1人の子供も残らなくなってしまいました。悲しみに暮れる衛門。
そして、あの時追い払った旅の僧侶が弘法大師だと気づき、衛門は自らの過ちを詫びるべく現在のお遍路と同じ死に装束で四国中のお寺を巡る旅に出かけます。
しかし20回巡っても弘法大師に巡り合うことができなかった衛門は、832年に今までとは逆の順番で、つまり逆打ちを始めました。順打ちをあきらめ逆打ちを始めたのですが、12番札所近くの徳島の焼山寺で病気で倒れてしまいます。
もうだめか、と思ったその時、衛門の前に弘法大師が現れました。衛門は自分の非を詫び、大師は「何か望むものはあるか?」と問いかけます。
衛門は「来世、伊予の国の領主である河野氏の跡取りに生まれ変わりたい」と願い、息を引き取りました。大師はそばに落ちていた小石に「衛門三郎再来」と書き、衛門の左手に握らせました。
翌年、河野氏に男の子が誕生しましたが、なぜか左手が開きません。お寺で「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」と3度唱えるとようやく手が開き、そこから小石が出てきました。そしてその小石には「衛門三郎再来」と記されていました。
※諸説あります。
なぜ今年逆打ちすると良いと言われるのか?
そういうわけで逆打ちは順打ちよりご利益が高いと言われています。
がしかし、なぜ2016年の今年はいつもよりご利益がもっと高いと言われるのでしょうか?
ヒントは、衛門が逆打ちを始めた年にあります。衛門三郎が逆打ちを始めたのは、832年。832年は閏年で、干支は丙申。
そう、今年2016年とまったく同じ組み合わせなんです!
干支は60年で一周するため、これを逃したら次チャンスが来るのは60年後。
まさにお遍路巡りをするなら今!というわけですね。
まだ間に合う!今からでも遅くない
2016年が終わるまであと2か月近くありますので、まだ間に合います。
二か月で全部回れない!!大丈夫ですよ。八十八カ所の中の一つでもいいのでお参りして始めたことを記してください。
私も今年最初、11月4つのお寺を回ります。もちろん今年初めから始めてて全部回るに越したことはなかったけれどこれもご縁です。今知った情報なら今動くのがベスト!今年ご利益が倍増する年に足がかりを残すといいのです。
信じる者は救われる!!^^
今こそ逆打ちを体験して、悪運(ない方もいらっしゃいますが^^)をひっくり返すくらいのご利益を受けてみては?
最低限そろえたいお遍路グッズ5種
今からでも遅くないので思い立ったら吉日
私もお参りに行きますが取り急ぎ最低限そろえるといい必要なものを詳しい友達に聞きました。
お遍路歴5年の友達が先日10月24日に逆打ちの結願をし、感動で涙があふれたと話してくれました。
フル装備で出かけてもいいのですがまずは体験ということで本当に最低限のものです。私が実際に購入したものです。
輪袈裟
略式の法衣で、巡拝しやすいように首から掛けるようになってい ます。檀家寺から記念にいただいてる場合もありますので使用できます。私は逆打ち限定の布柄を購入。鴛鴦の図柄が華やかでひとめぼれ。納経帳とおそろいの柄です。
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納経帳
文字通り「経」を「納める」ということで、お参りしたときに写経を 納めてその「受け取り証」を集めたもの。(今風に言うとスタンプラリーのようなイメージです)ご朱印帳とどうちがうの?と思いましたが、通常はお遍路専用が納経帳でそのほかの神社やお寺でお印をいただくものもすべて含めて集める場合はご朱印帳。
お遍路専用の納経帳には種類も豊富で無地なものからお寺の名前札所の番号順に記載されているものもあります。各お寺の水彩画が印刷されたものもあります。私が購入したのは札所番号とお寺名がはいっています。
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勤行本
勤行(ごんぎょう)とはお勤めという意味ですので四国お遍路専用のものを購入。各お寺でとなえる真言が記載されています。数百円のコンパクトなものから書物のように由来まで記入されているものもありますので用途に応じて求めるといいですよ。私は歩き遍路なのでとにかくコンパクトにしました。
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納め札
巡礼者が書いた「納め札」はいわば「参拝証明書」 の役割です。一つのお寺で二枚使用。あらかじめ住所や名前を書いておくと便利です。納める以外にも巡礼中にお出会いした方との交換で名刺代わりになります。
巡礼回数によって色分けされています。まず1~4巡目は白色の納め札で大丈夫です。ちなみに青い納め札は5~7回、赤い 納め札は8回以上 銀の納め札は25回以上、金は50回以上、錦のお札は100回以上 …すごいご利益がありますね。だいたい100枚つづりになっています。
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お数珠
たいていどこの家にもあると思いますので自宅のお数珠でかまいません。自分専用がなければ逆打ち記念に購入されてもいいですね。パワーストーンの数珠も人気です。
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一式そろった初心者セット
あれこれ考えずに普段着でそのまま出かけられる初心者セット。バスツアーなどの場合は特典として付属の場合もあるので調べてからの購入にしましょう。お参りした各お寺での購入もできますので思い入れのあるお寺で記念に購入もアリです。
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いろんなデザインがありますが最初はどこか一つのお店でまとめて購入した方が送料がかからずに済みます。
「お遍路、グッズ」「お遍路 持ち物」などで検索するとたくさんの専門店が出てきます。ぜひお気に入りを見つけてくださいね。
もちろん完璧にそろえてお参りするに越したことはありません。ただすぐに出かけたい方の最低限の持ち物です。足らない小物はその都度お参りしながらそろえていきましょう。
まとめ
何度も言いますがまだ間に合います。全部巡らなくて大丈夫です。ぜひ四国へ足を延ばしてみてください。温かいお接待を受けると心も身体もぽっかぽか。うるう年の逆打ちの年にお遍路体験を始めてくださいね。
私も本格的なお参りのお遍路は初めてで経験豊かな友達に連れて行ってもらいます。どんな珍道中になるでしょうか?歩き遍路にあこがれていますが最近は数日に分けてお参りするバスツアーも人気です。定年を迎えたご夫婦が車で回るマイカーお遍路もいいですね。
私はマラソンが趣味なので走り遍路がしたいのですが荷物をどうしよう・・・と思案中。ママチャリ遍路もいいなぁ~~と夢は膨らむばかりです。八十八ヶ所を巡礼するとなると時間とお金の確保が必須。自分探し・自分修養もできてとても贅沢な旅ですよね。
人生も旅のようなものです。じっくりと味わいたいです。
四国お遍路の初体験!いってきまぁ~~~~す(^^♪